思い出すこと
私が小学校の低学年だった頃、九州の祖母からこの季節、もう少し後だったか、小包が届く。
小包の中には、干し柿と、ゆでてある小ぶりな栗と、あめがたがはいっていた。干し柿も、栗も祖母が山から取ってきたり、庭の柿の木の柿を取って作ってくれたもので、あめがただけが買ったものだった。
あめ形は不思議なもので、はがきを半分にしたくらいの白い板状のあめである。手で折り曲げるとぐにゃりと曲がるのに、テーブルに打ち付けると粉々に割れるのである。今でもあるのかなあ。
ハロウィンの飾り物が店にあふれる。ハロウィンのカラーもオレンジ色、柿、干し柿のすだれや夕日の色、洋の東西を問わず、この季節は橙色が主役かな。干し柿を作ることはないのだけれど、そんな橙色を思いながら、車を運転していたら、急に祖母の小包が思い出された次第です。
そういえば、宅急便じゃなく小包は、郵便局だったか、鉄道駅だったかに取りに行かなきゃいけませんでした。麻の縄にくくられ、針金付きのタグがついていました。
こんな事を思い出すのもこの季節ならではなのでしょう。
by ldbrn
| 2015-10-12 23:00